とんかつQ&A「ストレンジャー・シングス」

Q.
 

動画配信サービスについて質問です。以前、仮面ライダーの質問の時におじさんはAmazonプライムを推していましたが、huluやNETFLIXはダメなんでしょうか? 最近とある事情で暇になり、どれに加入しようか迷っているので気になります。



お名前:オンドルセクさん





A




おじさん、実はNETFLIXにも加入してるんよ。NETFLIXは全世界で6500万人が加入している動画配信サービスで、「ハウス・オブ・カード 野望の階段」や「センス8」、「デアデビル」などオリジナル作品がぎょうさん配信されてるんが特徴や。
 
 
「ハウス・オブ・カード」は、「セブン」「ゴーン・ガール」のデビッド・フィンチャー、「センス8」は「マトリックス」シリーズのウォシャウスキー姉妹。ハリウッドで大作映画を手がけとった監督が、動画配信サービスのオリジナルコンテンツで活躍するのが最近のトレンドやね。これにはビッグネームを起用できるNetflixの巨額の資本力の他に、中国市場やスポンサーの顔色を伺わずに作品作りに没頭できるという制作環境も関係しとるらしいよ。おじさん、映画観るよりポップコーンにキャノーラ油かけて貪る方に夢中になっちゃうただの豚やからよく知らんけどね。
 
 
そんなおじさんが、NETFLIXで特にオススメしたい作品が、7/15から配信が始まった「ストレンジャー・シングス 未知の世界」や。NETFLIXはオリジナル作品が数多くあるんやけど、正直ありすぎてどれから見たらええのか分からんし、「こんだけたくさんエピソードがあるのにおもろなかったら嫌やな」という心のハードルに邪魔されて、なかなか見始めるきっかけを作りにくいねんけど、このストレンジャー・シングスだけはほんまに面白すぎるから見た方がええで。
 
 

 
 
ストーリーをざっくり言うと、「田舎町に住む仲良し4人組のうち1人が消息を絶ち、残された3人と突然現れた超能力を持つ少女イレブンが探しにいく。少年はどこに消えたのか? イレブンの正体は? そして郊外の研究所の秘密とは……?」という感じやねんけど、全体を包み込むスティーブン・キングのようなSFホラー感と、スピルバーグの映画のような冒険活劇の雰囲気、3つのパートにわかれて構成される脚本の妙が恐ろしいほどガッチリとハマってて、1話を見終える端から無呼吸連打で続きを見てしまうほどや。
 
 
マイク、ダスティン、ルーカスの少年ズッコケ3人組&超能力少女イレブン(恐らく小4。小4であって欲しい)が、失踪した少年ウィルを探すパートは「スタンド・バイ・ミー」「グーニーズ」を彷彿とさせる「ジュブナイル」もの、ウィルの兄ジョナサンとマイクの姉ナンシーがカメラでとらえた”怪異”の存在に気づくパートは「ホラー」、そしてウィルの母ジョイスと警察署長ホッパーが大人の視点からじっくりと真相に近づいていく緊迫の「サスペンス」パートと、この3つの視点の物語がパズルのように展開していく流れが最高に面白いんよ。製作総指揮は「ダファー兄弟」という全然知らん人やったんやけど、この作品でいっきにキャプテン翼の立花兄弟クラスに評価されるんちゃうかな。
 
 
ストーリーは中盤ぐらいでおおまかな真相が分かるんやけど、各パートの登場人物がほとんど交わらずに独自に調査を進めていくから、見てるこっちは「早く全員つながってくれ〜!」という気持ちになるんよね。そしてようやく全ての人物の情報が集まり、真相に突っ走っていく7話〜8話(最終話)はホンマに気持ちいい流れやった。シーズン5まである「ブレイキング・バッド」では、何故かハエを追い回すだけで1話かさ増しする豪胆エピソードがあって、視聴者の頭にもれなく「?」が浮いたんやけど、1シーズンで綺麗な結末を見せる「ストレンジャー・シングス」にはそういう無駄なシーンも一切あれへん。ホッパー署長が何故ウィルの捜索にここまで親身になるのか? という理由も泣けるし、ウィルの母ジョイスが狂人と思われてもいいから絶対にウィルを見つけ出したいという姿にもホロリ。登場人物全員に見せ場が用意されている素晴らしい構成やね。
 
 
あとおじさんが最も伝えたいところは、「徹底した80年代の世界観」っていうところやね。前述のスタンド・バイ・ミー感、グーニーズ感はこれに寄与するところが大きいんやけど、テレビの型も古いし、携帯電話もまだ無い時代やから連絡はトランシーバー、狭い田舎町やからみんな顔見知り、さらに登場人物の服装や髪型もみんなもれなくめっちゃダサいねん。でもこのダサさが、ノスタルジーを喚起させてめちゃめちゃ愛着わいてくるねんなあ……。
 
 
ともかく、80年代+スティーブン・キング+スピルバーグが合わさったようなむっちゃ新鮮なドラマやったから、みんなもぜひチェックしてみてね。オープニングもめちゃめちゃかっこええから、これだけでも見て欲しいね。
 
 

 
 
それじゃおじさん、乳牛と間違われてUFOにキャトル・ミューティレーションされとる途中やったから、この辺でね。あ、なるほど。鋭利な刃物でえぐられたかのように見えながら、血液が一滴も残ってなかったのって、こういう理由やったんや。なるほど。なるほどなるほど。












ミンチーのにっき - 35「ゴケポンモー」





▼2016年7月22日

今日、ロースおじさんがスマホを持ってウロウロしているのを見た。ぼくが「おじさん、何してるの?」ときくと


「なんやミンチー、知らんのか……ポケモンゴーや、ポケモンゴー」


と言って、画面から目もはなさないで歩いて行こうとする。心なしか目つきがうつろで、おじさんが向かう先には小学校があった。


「あの小学校の中にな、めっちゃめちゃエグいポケモンが出るんよ……」


エグいポケモンてなんだよと思ったぼくは、おじさんを引きとめようとした。でもおじさんはぼくにかまわず、工業用機械のような力強さと精密さで一歩一歩と足を前に進めていく。


「信玄餅を……チョークの粉で……信玄餅を……」


スマホ片手にブツブツとうわごとを言いながら、おじさんは学校の柵をよじのぼる。サスケ常連出場者・山田勝己をほうふつとさせる身のこなしだ。そのとき、高らかに笛が鳴りひびいた。


「そこの豚! 止まりなさい」


警察の人だった。おどろいたおじさんがスマホを地面に落とした。カランと音がなった。それはよく見ると、裏面に「4-2 ゆうき」という名札のついた黒いカンペンケースだった。

すぐにおじさんは警察にゲットされた。おじさんの放つ異臭がルアーモジュールのように警察官をひきよせたおかげで見つかったらしい。

そのあと警察の人からきいた話。おじさんはあのとき、脳波が全く動いていなかったんだって。


つまり。全く意識がなかったんだ。










おわり。