とんかつQ&A「自炊」

Q.
 

ロースおじさんこんにちは。僕は社会人2年目なのですが、最近自炊がツラくなってきました。最初のうちは食費も浮くぞと思ってがんばってたんですが今は台所に立つのも面倒な感じです!永遠に食べれるお手軽料理的なのがあったら是非教えてください!!



お名前:Hamanasさん





A




自炊、別にしなくていいんじゃない?


いきなり元も子もないこと言ってごめんね。でもツラいぐらいならやらんほうがええで。マジで。

もしかしたら質問者さんは、「自立してるなら自炊できなきゃダメだ」って意識を持ってるのかもしれんね。でも別にそんなことないからね。冷蔵庫を開けて「う〜ん、ま、これだけあればなんとかなるっしょ」とつぶやき、ありあわせの食材でちょっとしたガパオライスもどきを作れる向井理みたいな人間になれたらそりゃ最の高よ? でもそんなビールのCMの向井理になることだけが、自立への道じゃないからね。
 
たとえば、タイだと普通のアパートにはキッチン自体ついてないんよ。みんな屋台で買ったもの食べるから、自炊という発想がない人が多いんや。そんな自立の形もあるわけやし、できあいの物ばかり食べてても健康さえ維持できればオールオッケーやとおじさん思うで。
 
で、気になる食費やけど、たしかに食費を抑えようと思ったら自炊の方が金はかからん。でもそこにプラスされる時間的コストも加味したら、実質トントンぐらいなんやないかな〜と思う。食材買ったり皿洗ったりする時間を省略して、『ペルソナ5』に全身全霊を打ち込めるとしたら、むしろ自炊しない方が人生プラスでは?
 
いちばんよくないパターンは、自炊のご利益を享受しようと「安くて早く作れるもの」ばかり作って、消化試合的な作業と味に飽き飽きして、自炊そのものを嫌いになってまうことや。そんでたまの外食で「自炊してると、1100円のパスタとかバカバカしくて食えないっすわ!」と平気でのたまうようになる。
 
どんな行動もただの手段に堕ちると、一気に味気なくなるんよ。それでも料理を続けるなら、いっそ「めんどくさい料理」のときだけ自炊したほうがいいかもしれん。茶碗蒸しとかエビチリとか、けっこう手間のかかるものをあえて1から作ってみる。そのほうが料理そのものがイベントになって、総合的には身につくかもよ。
    
で、ご質問の「永遠に食べれるお手軽料理」やけど、おじさんオススメのレシピがあるんよ。作り方はカンタン! 使い終わった湿布に貧乏食のお供、モヤシをトッピング! そんでクルクルクル〜っと巻けば……


お待ちっ! 特製「モヤ湿布のりまき」の完成だぜィ〜〜! う〜ん…………………オ〜マイコ〜ンブ!!!!(原作:秋元康)
 
 
 
じゃあおじさん、「ペルソナ5」で三身合体の材料にならないかんからこの辺でね。来週もギリメカラで物理反射!












ロースおじさんの5分間ミステリー「消えた教室備品」







★あなたには事件の謎が解けるだろうか?



【問題編】
 
 
「いやいや……勘弁してください、刑事さん」
 
 
 日没とともに始まった取り調べは一時間を超過し、格子戸の向こうには闇が広がるばかりとなった。
 
 
「心当たりなんて、ないんよ。実際」
 
 
 コック帽を被った豚は何度もそう繰り返し、薄笑いを浮かべる。消耗しているのは刑事のほうだった。いままで相対してきた犯罪者と比べてもこの豚は特にとらえどころがない。搦め手で証言を得ようとしても、すぐに察知されてかわされる。
 
 
「しかしだな。確かに小学校の教室から備品が多数盗まれているという報告が入っているんだ。」
 
「盗まれた備品ってなんやったっけ?」
 
 
 わかりきったことを問い返す。そうやって、話を振り出しに戻す腹づもりだ。
 
 
「四年生の教室から黒板消し、チョーク一式、大きい三角定規、絵の具セット、色鉛筆セット……その他もろもろ。目撃証言だってある。盗んだのはお前以外に考えられない」
 
「それって情況証拠やんね? 悲しいわぁ。おじさん、決めつけられて悲しいわぁ。あれかなぁ、日頃の行いが悪かったんかなぁ」
 
「お前、ふざけ……」
 
 
 上がりかけた右腕を理性で抑える。挑発に乗れば豚の思う壺だ。
 決定的な証拠はない。盗まれた備品も見つからない。このままでは釈放もやむを得ない。
 
 
「ふぅ、何度も同じことをしゃべりすぎておじさんちょっと疲れてきたわ。食事休憩にせん? 一度やってみたかったんよ。取調室でカツ丼を食べるシチュエーション」
 
「あれはドラマだけだ。カツ丼なんて絶対に認めん。ここで飲んでいいのは水だけだ。だいいち、お前は豚だろうが」
 
 
 豚は投げ渡されたペットボトルの水を一気に半分ほど飲み干す。そして気持ちよさそうにゲップを放った。
 
 
「ふぅ。空きっ腹に冷や水や。釈放されたら腹いっぱい食わんとやってられんね」
 
 
 再びゲップを漏らす豚を見ながら、刑事は言った。
 
 
「いや、残念ながら釈放は無理だ。しばらく刑務所で過ごしてもらうぞ」
 
 
 



(Q.刑事はなぜロースおじさんが犯人だと気付いたのでしょう?)

 
 

 
 
【解決編】
 
 

刑事はロースおじさんが飲んだペットボトルの水を見たとき異変に気がついた。水が不自然に白く濁っていたのだ。
 
 
それが水と石灰が反応して溶け残ったCaCO3(炭酸カルシウム)であると気付いた刑事は、盗んだ備品のチョークをロースおじさんが食べていたことを直感したのである。
 
 
しかし、おじさんの即時逮捕は叶わなかった。
 
 
取り押さえようとする直前、ロースおじさんが悶絶して取調室の床に倒れたのだ。
 

開腹手術の結果、おじさんの胃袋内からチョーク、黒板消しの欠片、三角定規の欠片、絵の具、色鉛筆の破片などが一体となった30cmほどの物体が摘出された。ロースおじさんは重度の消化器官損傷により、現在も入院中である。