ロースおじさんの5分間ミステリー「消えた教室備品」







★あなたには事件の謎が解けるだろうか?



【問題編】
 
 
「いやいや……勘弁してください、刑事さん」
 
 
 日没とともに始まった取り調べは一時間を超過し、格子戸の向こうには闇が広がるばかりとなった。
 
 
「心当たりなんて、ないんよ。実際」
 
 
 コック帽を被った豚は何度もそう繰り返し、薄笑いを浮かべる。消耗しているのは刑事のほうだった。いままで相対してきた犯罪者と比べてもこの豚は特にとらえどころがない。搦め手で証言を得ようとしても、すぐに察知されてかわされる。
 
 
「しかしだな。確かに小学校の教室から備品が多数盗まれているという報告が入っているんだ。」
 
「盗まれた備品ってなんやったっけ?」
 
 
 わかりきったことを問い返す。そうやって、話を振り出しに戻す腹づもりだ。
 
 
「四年生の教室から黒板消し、チョーク一式、大きい三角定規、絵の具セット、色鉛筆セット……その他もろもろ。目撃証言だってある。盗んだのはお前以外に考えられない」
 
「それって情況証拠やんね? 悲しいわぁ。おじさん、決めつけられて悲しいわぁ。あれかなぁ、日頃の行いが悪かったんかなぁ」
 
「お前、ふざけ……」
 
 
 上がりかけた右腕を理性で抑える。挑発に乗れば豚の思う壺だ。
 決定的な証拠はない。盗まれた備品も見つからない。このままでは釈放もやむを得ない。
 
 
「ふぅ、何度も同じことをしゃべりすぎておじさんちょっと疲れてきたわ。食事休憩にせん? 一度やってみたかったんよ。取調室でカツ丼を食べるシチュエーション」
 
「あれはドラマだけだ。カツ丼なんて絶対に認めん。ここで飲んでいいのは水だけだ。だいいち、お前は豚だろうが」
 
 
 豚は投げ渡されたペットボトルの水を一気に半分ほど飲み干す。そして気持ちよさそうにゲップを放った。
 
 
「ふぅ。空きっ腹に冷や水や。釈放されたら腹いっぱい食わんとやってられんね」
 
 
 再びゲップを漏らす豚を見ながら、刑事は言った。
 
 
「いや、残念ながら釈放は無理だ。しばらく刑務所で過ごしてもらうぞ」
 
 
 



(Q.刑事はなぜロースおじさんが犯人だと気付いたのでしょう?)

 
 

 
 
【解決編】
 
 

刑事はロースおじさんが飲んだペットボトルの水を見たとき異変に気がついた。水が不自然に白く濁っていたのだ。
 
 
それが水と石灰が反応して溶け残ったCaCO3(炭酸カルシウム)であると気付いた刑事は、盗んだ備品のチョークをロースおじさんが食べていたことを直感したのである。
 
 
しかし、おじさんの即時逮捕は叶わなかった。
 
 
取り押さえようとする直前、ロースおじさんが悶絶して取調室の床に倒れたのだ。
 

開腹手術の結果、おじさんの胃袋内からチョーク、黒板消しの欠片、三角定規の欠片、絵の具、色鉛筆の破片などが一体となった30cmほどの物体が摘出された。ロースおじさんは重度の消化器官損傷により、現在も入院中である。
 
 
 












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誰も寝てはならぬ


おじさんおじさ〜〜ん! 駐車してあるベンツのエンブレムを夜な夜なもぎ取って、かわりにサワガニの干物を接着して去るのが唯一の気晴らしのロースおじさ〜ん!



あの遊びからはもう足を洗ったよ。 それより久しぶりやねえ、ミンチー。どこ行ってたの?




中小企業診断士の資格を取ってたよ。



中小企業診断士といえば、取得までに約1000時間の勉強が必要とされる国家資格やね? 合格したんか。ミンチーは偉いねえ。




えへへ……。



おじさんも習得までに1000時間はかかると言われる奥義、ふぐりの皮で全身を包んで防御を固める「豚のピュレグミ」が使えるからミンチーとは五分五分ってところやな。




国家資格と変態大道芸を一緒にしないでよ。 そうだ、中小企業診断士になったから、おじさんの店も診断してあげられるよ。



ミ、ミンチ―……。おじさんのために……ありがとう…!(ブワッ)




ブワッと皮を広げて「豚のピュレグミ」をするな。



最近、怖いくらい客が来ないんよ。怖すぎて毎日厨房で叫んでるんよ。 ヒァ〜〜〜ッ、って、KOされた春麗の声マネで。




そんなことしてるから客が来ないんじゃない? おじさんの店はまっとうな企業が満たすべき要件を全然満たせてないよ。



新メニューも出したりして工夫してるんやけどなぁ。




新メニュー?



あんかけフリスク。




売れるわけないだろ。あと、店内の床に落ちてるそれは何?



次期新メニュー、体操着袋のハチミツ漬けや。床に置くと付着したホコリが巾着の熟成度を上げてくれるんよ。今は「辛抱」の時期、思わず手と舌を出してしまいそうになるけれど、ただじっと眺めるのみ。これぞ「日本の粋」。




中小企業診断士の視点で見ると、床に小学生の体操着袋のハチミツ漬けが落ちている企業の評価は「カスの壺」だよ。



ほんとに? ソニーさんとこのオフィスも体操着袋のハチミツ漬けがたくさん落ちてるって聞いたで。50センチおきに等間隔で。やっぱり大企業と中小企業じゃ経営方針も違うんかな。




大企業に変なイメージを植え付けようとするな。 現実逃避ばっかりしてていいの? このままじゃ倒産だよ。



(ブワッ)




豚のピュレグミをやめろ。




(ビキッ)




裂けた。


ロースおじさんの催眠音声







※深呼吸して、リラックスして、ゆっくりとお読みください





こんばんは。ロースおじさんやで。今日も一日お疲れ様。
今からキミに催眠術をかけるから、リラックスして聞いてな。

まずは部屋を薄暗くして、布団に仰向けに横になって、目をつぶってね。肩の力を抜いて、リラックス。

どんどん力が抜けていく。どんどん力が抜けていく。
ゆっくり、ゆーっくり。体ごと落ちていく。
落ちていく。落ちていく……
落ちていく。

体の芯が暖かくなって、全身がポカポカになっていく。
息を吸って……吐いて。吸って……吐いて。
ゆーっくり、ゆっくり。足先から感覚がなくなっていく。
宙に浮いてるみたい。体と布団の境目がなくなって、ドロドロに溶けていく。


キミの形は溶けてなくなって、小学4年生の上履きになっている。
キミは「上履き moonstar カラーメッシュ01 レッド」になっている。


そこに、上からけんちん汁が注がれる。
アッツアツのけんちん汁が中敷きに注がれる。
タポタポ、タポタポ、気持ちいい。
タプタプ、タプタプ、気持ちいい。

上履きにけんちん汁を注ぐのは気持ちいい。
そうやろ?

おじさんが10数える間に、けんちん汁で上履きがいっぱいになっていく。こぼさないように、しっかり受け止めるんやで。


10…

タポタポ、タポタポ。気持ちいい。

9…

タポタポ、タポタポ。気持ちいい。

8…

タプタプ、タプタプ、タプタプ。

7…

タプタプ、タプタプ、タプタプ。

6…

タプタプ、タプタプ、タプタプ、タプタプ。

上履きに8割がた注がれている。気持ちいい。

5…

けんちん汁がこぼれちゃいそう……気持ちいい。

4…

タプタプタプタプ。こぼしたらあかんよ……

3…

気持ちいい、上履き気持ちいい。けんちん汁気持ちいい。

2…

もう限界? ダーメ。我慢して、けんちん汁を受け止めるんや……

タプタプタプタプタプタプタプタプタプタプタプ

1…

タプタプタプタプタプタプタプタプタプタプタプタプタプタプタプタプ

表面張力でけんちん汁がこぼれそう!
気持ちいい…! けんちん汁…! 上履き…いっぱい…!

タプタプタプタプタプタプタプタプタプタプタプタプタプタプタプタプ



0!!!



こぼれてるッ! 上履きからけんちん汁こぼれてるッ! すごいッ!アツアツのどんどんこぼれるッ! ささがきのゴボウこぼしてッ! 里芋煮崩れちゃうッ! るほおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!!!



ぽおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッッッ………!!!!



お疲れ様。どうやった? 布団が大変なことになってると思うけど、いつもこうなるから心配する必要はないんよ。
それじゃ、また上履きになりたくなったらいつでも聴きに来てね。






(CV:銀河万丈)
 
 
 






















ロースおじさんの5分間ミステリー「無を盗んだ豚」







★あなたには事件の謎が解けるだろうか?



【問題編】
 
 
 現場に到着した警部は周囲を見回した。「天井が低いな」と小さくつぶやく。公立小学校に足を踏み入れるなんて何年振りだろうか? これで俺に子供の一人でもいれば、授業参観で訪れる機会もあったに違いない。齢43にして独り身の警部は心の中で自嘲した。廊下を歩くと、木の匂いが警部の消えかかった少年時代の記憶を浮かび上がらせた。
 

「状況を」
 

 郷愁に浸っていては仕事にならない。警部は部下に説明を促した。

 
「このごろ多発している校舎への不法侵入です。侵入されたのは校舎2階の4-2教室であることが足跡からわかっています。時間帯は午前11時30分から12時20分の間。そのとき、児童は音楽室で授業を受けていました」
 
「その前はなんの授業だったんだ」
 
「体育の……プールの授業でした」
 
 
 警部は壁の時間割を見た。今日の予定は、国語、体育、体育、音楽、社会。
 
 
「プール、ね」
 
「容疑者はすでに上がっています。"ロースおじさん"と名乗る中年の豚です。過去にも窃盗などの前科があり、今回の足跡も豚特有のヒヅメでした。本人も侵入の容疑を認めています」
 
「それなら、何が問題なんだ」
 
「何も盗まれていないのです。過去のロースおじさんは不法侵入時に児童の私物を必ず『手みやげ』として持ち帰ってきました。しかし、今回は何も……」
 
「直前にプールの授業があったんだろう。濡れた水着でも盗まれていそうなものだが」
 
「いえ、教室内の物品には触れた形跡すら見当たりません」
 
「単にお気に召すものが見当たらなかっただけじゃあないのか」
 
  
 警部の指摘に部下は首を横に振る。
 
 
「犯行時刻の10分後に、大きな袋を抱えて走るロースおじさんの姿が近隣で発見されています。そのうえ、本人も取り調べで『ふうん……おじさんが何も持ち帰ってないと思うんやね。ま、ええんやない? それで。 国家権力の捜査力ってやつを、ちょっとばかし買いかぶってたみたいや』と挑発的に笑うんです。このまま単なる不法侵入で起訴しても、警察の威信に関わります」
 
 
 警部は教室を歩きながら頭を捻った。挑発はブラフだろうか。だが、刑事の嗅覚が「匂う」と告げていた。
 

「わかったぞ」
 
 
 彼は部下に向かって叫んだ。
 
 
「奴は確かにこの教室からあるものを盗みだした。ただし、もう戻ってはこないだろう」
 
 
 



(Q.ロースおじさんが盗んだものとは一体何だったのだろう?)

 
 

 
 
【解決編】
 
 

「いやー、刑事さん。おっしゃるとおりや。おじさん、国家権力の捜査力を見くびっとったかもしれん」
 
 
 取調室で、肥え太った豚がニコニコと笑いかける。
 
 
「大したもんやね。おじさんの盗んだものが、"プールの授業のあとのけだるい空気"だと気づくなんて、な」
 
 
 警部には一つだけ、違和感があった。それはあまりにも教室が「無臭」であるということ。プール授業後の教室には、塩素の独特な臭気が立ちこめる。授業の直後であるにもかかわらず、あの教室にはそれがなかった。不自然すぎるほど何も匂わなかった。
 
 
「そそ。今回はちょっと趣向を変えてね、革袋がパンッパンになるまで教室の空気を詰めて帰ったんやわ。何に使うって? 酸素カプセルってあるやろ、日サロマシンみたいなやつ。600万円くらいするんやけど、あの中に『小4のプール後の教室エアー』を満たせばハンパないリラクゼーション作用が期待できるとおじさん踏んだんよ。もちろん酸素カプセルは即金で買うてある。通販やから、ちょうど出所するころに届くんやないかな? 奇遇やね」
 
 
 ロースおじさんを窃盗の容疑で起訴することはできなかった。窃盗の対象に「空気」は含まれない。この豚はそこを突いたのだ。
 
 
「ところで、プール後の教室の匂いに気づくなんて、刑事さんもなかなか『ツウ』やね? 案外、根っこのところでおじさんと似とるのかもしれんね」
 
 
 苦々しい面持ちの警部に、豚は醜い笑顔を向けた。
 
 






















ロースおじさんの確定申告







▼2016年2月22日


そろそろ確定申告の季節やね。おじさんは自分でお店を経営する個人事業主やから、毎年「経費」を申請するんよ。経費っちゅうのは事業を行う上で必要なコストのことで、経費に使ったお金は税金の対象にならんのよね。例えばおじさんがお店で使う包丁やまな板、鍋や食材なんかは経費や。ビジネスパートナーとの飲み会なんかも「仕事の打ち合わせをした」という名目なら経費で落ちるし、意外とこの経費に当てはまる支出って多いんよね。
 

最近「これも経費?」って思い始めたんは、おじさんがよく買う小学生の子供さん用のランドセル(クラリーノ)ね。もちろんランドセルを買って、単におじさんが合皮の冷たい皮をしゃぶって舐めて、ガシガシしがんで健康な歯を作るために買ってたとしたらも経費には当たらんよね。個人の趣味や愉しみ以外の解釈ができんお金は、経費として計上できんからね。
 

でもこのランドセルを寸胴で煮込んで出汁をとり、おじさんがラーメンスープを作ったらどうなると思う? それって立派な食材よね? むしろたくさんのお客さんに合皮の味が染みた特製ラーメンのスパイシーな味わいを届けることができるし、「こんなとこに『中本』の支店あったっけ?」と勘違いするお客さんもわんさか出るしで、誰にとってもプラスになるお金の使い道やと思うんよね。
 

でもダシを出しきった後のランドセルについては、おじさんの好きにさせてもらう。それは別にいいよね? 仮にラーメン屋さんが出汁をとった後の鶏ガラをヘルメットにしてハーレー乗り回しとっても、安全上の問題はあるにせよ、「鶏ガラが経費じゃなくなる」ってことにはならんよね? だからおじさんが出涸らしとなったランドセルを体(たい)の下に組み伏せて、ベッドの上で何が行われようと、全てはおじさんの自由ってことなんよ。こりゃあ個人事業主、捗りますわい。
 

まぁ実際におじさんのランドセルラーメンを注文するお客さんは一人もいないから、スープは毎夜『てれびくん』を熟読しながらサーモスマグに入れて自分でゴクゴク飲んどるだけなんやけどね。大五郎と割って飲むと、何とも言えないケミカルな味で悪酔いは必定。明日もお店、休もう〜〜〜〜〜〜〜っと!!!























ロースおじさんの丁寧な暮らし







▼2015年12月07日


おじさんの朝は、いつだって丁寧な朝食から始まる。
 
 
まずはやや厚切りの状態で冷凍保存しておいたブランジェ浅野屋のスペシャルブレッドを、デュアリットのポップアップトースターへセット。熱源に「天然雲母板」を採用する唯一のトースターであるデュアリットは、迅速な熱伝導と高い負荷熱安定性を誇り、家にいながらにしてまるで石窯で焼いたような「外カリ中モチ」のトーストが味わえる逸品や。そんな最高のトーストをお出迎えするお皿は、“フィンランド陶芸界のプリンス”ビルガー・カイピアイネンが唯一残したプロダクトであるアラビア社のブラック・パラティッシ。一見、主張の強いデザインに見えつつも、和・洋・中すべての料理を引き立てる懐の深さ。おじさんの心がける「良質で丁寧な暮らし」には欠かせないマストアイテムやね。
 
 
チリチリとトーストが焼けるのを待つ間、ザッセンハウスのミル・ブラジリアでコーヒー豆を挽くのも、おじさんの大切な時間や。ハンドルを回す時に軸がぶれないしっかりとした作りが特徴のザッセンハウス社のミルは、均等でムラのない抽出を可能にするんよね。挽く豆は気分によって変えるんやけど、最近ハマっとるのは堀口珈琲の「♯6 WINEY&VELVETY」やね。エチオピアナチュラル独特の華やかな赤ワインのような香りが広がるこのブレンドは、クッキリした苦味の割に爽やかな後味が特徴で、実におじさん好みのお豆さんや。
 
 
毎朝の朝食に手を抜かないこと、それは人生に手を抜かないこととおんなじや。エシレのバターをたっぷり塗ったトーストと付け合せのクレソンサラダを綺麗に平らげたおじさんは、クランベリージュースをコップ一杯飲み干し、体中が気力に満ち満ちるのを感じながら、玄関のドアを開ける。今日もまたおじさんの知らない一日が始まるんや。人生ってほんまに素敵やね。
 
 
おじさんが新しい朝の一歩を踏み出すと、回転するパトカーの赤色灯が目に入った。近所の小学校の排水口がヨダレだらけの紙粘土で一つ残らず覆われた件で、今日おじさんは任意同行の上、取り調べを受けるんよ。校舎2階の女子トイレに、興奮のあまり排尿の後を残してしまったのが運の尽きやった。腕利きの弁護士を知っとる人は、ぜひおじさんまで連絡してね。金ならいくらでも積むからね。この時期の拘置所は、芯から冷えるんやろうねえ……。





 





















ロースおじさんの日記-53







▼2015年11月27日


カチャカチャカチャカチャ……









カチャカチャカチャッ……








カチャカチャカチャカチャ……









カチャカチャカチャカチャ……








カチャカチャカチャカチャ……









カチャカチャカチャカチャ……










カチャカチャッ…タンッ……タタンッ……










カチャチャチャチャチャチャッ……








カチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャ









カチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャ








カポポポポポポポポッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッカポラッ


メギィ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン!!!!!








ドクンッ……




ドクドクドクンッ……







【ロースおじさんの業務日報より】
 






















ロースおじさんが裏切られた日







「とんかつ教室」が始まったのは2009年5月。約6年半ものあいだ、おじさんは雨の日も風の日も、リンパ腺が腫れた日も、facebookで同級生の豚が成功するのを目撃した日も、このブログを更新し続けてきたんよ。
 

正直言って、いまだにグーペがどんなサービスをやっとるのか理解してへんし、ペパボに雇用保険は払ってもらえへんし、アメブロかライブドアブログに移籍しようと考えたことも1度や2度じゃないんやけど、LINEスタンプや本も出せたし、なんやかんや言ってもおじさんグーペとペパボが大好きやから、頑張ってマスコットキャラやっとったんよね。小学校への不法侵入で勾留されとる時も、あの手この手でおじさんこの広報ブログを書き続けてきたんよね。
 
 
「ささやかながらも大切な、自分が誇りにできる場所」。それがおじさんにとってのとんかつ教室やった。「やった」と口調が過去形なのにはワケがあるんよ。
 
 

 
2015年10月26日、グーペの公式HPリニューアル。
http://goope.jp/
 
 

 
マスコットであるはずのロースおじさんとミンチーの姿は、そこから消えていた。
 
 



 
え?
 
 


 

え? え? え?
 

 
 
どゆこと?
 
 
 
ページ最下部に、申し訳程度にとんかつ教室への誘導はあるけど、マジでどゆこと?
 
 
 
夢?
 
 
 
おじさんこの悪夢から目覚めるために、沖縄の海岸まで行ってダツを体に突き刺そうと水面に懐中電灯を向けまくったりしたんやけど(※絶対に真似しないでください)、一向に夢は終わらなかったんよ。ダツは40匹くらい体に刺さったんやけどね。
 
   
とにかくこれはもう、会社サイドからおじさんのブログへの明確な「NO」と受け取ってええんよね? サービスの説明をろくにせず、小学4年生の子供さんの神々しさばかりを説くおじさんの広報活動は間違っているという、そういう宣告よね? グーペがその気なら、おじさんにも考えがあるんよ。
 
 
おじさんは「フンッ!」と勢い良く怒りの鼻息を噴き出し、ドスンドスンと足を踏み鳴らしながら近くにある小学校の旧校舎の裏口から侵入。古びた木造の男子便所に向かうと、いつも着ている調理服を全て脱ぎ捨て、和式便器の上に腰を下ろした。
 
 
 
 




 
ジョロ……ジョロロロロ……ジョロロロロロロロロロロ………

















ロースおじさんの日記 - 52







▼2015年10月23日

世の中には自分と他者のふたつしか存在しないわけやから、おじさんは自分の気持ちと同じくらい、他者の気持ちも尊重したいと思うとる。自分と他者の境界を決して曖昧にしない、踏みつけない、深入りしない。だから初めて行く小学校の靴箱を前にした時も、いきなり上履きさんを鷲掴みにして、その芳醇な薫りをゼッゼッゼッとせわしなく吸引したり、そんな野蛮な真似は絶対しないんよね。
  
 
上履きさんは、おじさんという「黒船」を目の当たりにし、さぞプルプルと怯えとることやろう。「一体何が始まるんです?」と戦々恐々、初めて目の当たりにする「外圧」に気持ちと体がバラバラになるのが自然な反応や。だからおじさんは、まず敵意のないことを示すためにニカッと笑ってね。誰もいない深夜の靴箱の前にどかっと腰をおろして、芋焼酎をぐい呑みにトクトク注いで一献おっぱじめるんよ。
 
 
上履きさんサイドからすると「?」って感じよね。急にやって来た豚が目の前で焼酎やり始めたら、誰だってそうやろう。でもこの時点でおじさん、相手の虚を突くことに成功しとるんよね。「ようわからんけど、どうも悪い奴じゃなさそうだ」って感じでね、しばらくすると上履きさんの気持ちが「開いて」くるのが分かるんよ。そうなってから初めて、おじさんは上履きさんの方にゆっくりと歩み寄る。決して急がず、騒がず、焦らず、上履きさんからの「触ってもよい」という「合図」を待つんよ。その合図は、空気で分かる。靴箱全体にビリッとした緊張感を感じる時はまだダメや。合図が出た時は、空間全体が柔らかくなって、そうやね、「15時半ぐらいに行く銭湯の脱衣場」ぐらいの雰囲気になるんよ。それが上履きさんからのOKサイン。
 
 
そうなったらおじさんは、荒々しく上履きさんの体に掴みかかり、ねじり、噛みつき、しゃぶり、汚し、ねぶり、その深奥に溜め込んだ芳醇な薫りをゼッゼッゼッゼッとせわしなく肺胞に送り込み、絶頂に達する瞬間には白目をぐるんと剥いて、深夜の校舎でこう叫ぶんよ。
 
  
 
 
ポゥーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー





















ロースおじさんのとんぼ







(長渕剛さんの名曲「とんぼ」を聴きながらお読みください)


 
 
腹から声出せ〜〜〜〜〜!!!
 
 
 
wow wow wow wow wow wow wow...
セイッ! セイッ! セイッ! セイッ! セイッ! 
 
 
wow wow wow wow wow wow wow...
セイッ! セイッ! セイッ! セイッ! セイッ!
 
 

 
コツコツと通学路に刻む 足音を尾つけていくたびに
 
豚は豚で在り続けたい そう願った
 
遊ぶ子どもさんたちが見えて 校門の柵を乗り越え
 
逃れられない通報されて 今日も眠ったふりをする
 
死にたいくらいに憧れた 牛の皮の“ランドセル”
 
薄っぺらのフタの部分 弱火弱火で煮込んだ
 
ざらついたブルマーを噛むと
 
よく熟された芳醇さが
 
今ごろになってやけに口内炎に沁みる
 
 
ああ 上履きの感触 すごい
 
股間にあてると なおすごい
 
ああ 上履きを舐めたい豚
 
舌を出して ぺっちょぺちょ
 
 
 
 
 
 
長渕剛さんの「富士山10万人オールナイトライブ」の成功をお祈りしております。








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