ミンチーのにっき - 25

▼2011年09月08日

おじさんが急に、「これからお店のトイレはブラシとかを使わず、素手で掃除することにしよう」って言い出したんだ。「トイレを素手で磨くことで、心も磨かなきゃダメよね」って。最初は何言ってるかわからなかったんだけど、多分えらい経営者の本かなんかに書いてあったんだろうね。おじさんって、そういうのにすぐ影響されるから。

僕はもちろん「いやだよ」って断ったんだけど、おじさんはしつこかった。「なんで!? なんで素手で便器を掃除するのがいやなん! 素手で磨こうよ! 一緒に素手でキュッキュキュッキュしようよおぉぉぉ!」ってうるさく言ってくるもんだから、「じゃあまず、おじさんが見本を見せてよ」って言ったのね。


その直後のおじさんの嬉しそうな、ネチャリと張り付くような笑顔を僕は一生忘れない。


僕のその言葉を聞くやいなや、おじさんは「見てて!おじさんが便器磨くところ見ててぇ!」と叫んで、まず便器に溜まった水の中に首ごと勢いよく突っ込んだ。そのまま首から上を円を描くようにダイナミックに動かし、便器全体に水分を馴染ませていったんだ。そしてびしょ濡れになった顔を一旦持ち上げ、「ヒュッ」という短く息を吸い込む音ともに、脂肪でタプタプのおじさんの頬が「ビタンッ!」と便器の肌に叩きつけられていった。おじさんは素手どころか、頬やアゴ、顔全体を使って便器を磨いていたんだ。しかもこの上なく幸せそうな、快楽の絶頂といった表情で。

おじさんは顔を激しく便器に擦りつけながら僕に視線をやり、「どおおおおおおミンチィィィィィ、綺麗になってるぅぅぅぅぅ?」と問いかけてくる。おじさんの頬と便器が擦れることで奏でられる「キュゥゥゥゥ、キュゥゥゥ」という甲高い音が、今でも頭から離れないよ。


もう、限界だ。


立っていられなくなるような目眩を感じた僕は、顔面で便器を磨き続けるおじさんを残してふらふらとトイレを後にし、トイレのドアを堅く閉め、かねてより用意していた生コンクリートで、トイレのドアがあった所を丁寧に丁寧に塗りこめていった。僕がドアを塗りこめている間も、「キュゥゥゥ、キュゥゥゥゥ」という耳障りな音が響き続けていたけど、トイレがあったはずの場所がただの一枚のコンクリートの壁となる頃には、その音が漏れてくることもなくなった。


今その壁にはポップアートの絵画が何枚かかけられ、お店の中でもモダンな一角となっています。




おわり。


コメント

Dark♂コンクリート詰めやな?
匠の手によって汚らしい豚とトイレがモダンな壁に
なんということでしょう
じゃあ小学四年生はどこでおしっこするん?
かねてより用意!
こわいよ…。
頑張りどころとめざす地点をおおいに間違えてるな
おじさんはどうやって出てくるのか
これは、中の人の上司に対する遠まわしな批判だな
そのまま顔をひたすら擦り続けたおじさんは何ヶ月後には艶やかな例の玉になっちゃったのはまだ先のお話。
次の更新でおじさんの中の様子がうpされるんだな
間違いない
でもおじさんのことだから、排水溝を通って小学校の女子トイレに潜入したるするんだろうな
ミンチー……壁に塗り込めるって仮面ライダーの蟹の野郎みたいだなあっちは死んでたし壁だけど
エドガー・アラン・ポーやな…
赤痢の発信源はココだったのか。キムチだって噂だったけど。
最終回?
バルサンとか炊かなかった辺り、ミンチーの優しさが出てる
なんということでしょう・・・壁の中から音が聞こえてきそうだ。

しかし、想像しただけで鳥肌が立ったね、おじさんが奏でる気持ち悪い音色・・・。
陰陽師来てー!
>かねてより用意していた生コンクリートで

って、ミンチーwww
流石だwww
おじさんに言っておいてね、ミンチー。
そういうとこじゃないよって。

黙ってウンコして臭い屁でもこいてればよかったのにね!
素手とか素敵やん?
なぁんだ、生コン流し込んで部屋ごと埋めるんじゃないのか。
ミンチーはホントやさしいね!
二チャリという笑顔

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平山夢明みたいな文章だ。
おじさんダメー!そこおしっこ出すとこだよ><
「かねてより用意していた」.....?
ミンチー最近容赦がかけらもなくなってるな……

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